1. 農業関連事業
農業はエチオピア経済の主要産業で、全人口の85%が従事しています。GDPの45%、また輸出総量の62%を占めています。エチオピアの気候風土や大地は多様な作物の生産に適しています。約146種類の作物が生産されていますが、中でも穀物、豆、オイルシードなどが主要品目です。
コーヒー、綿、タバコ、砂糖キビ、紅茶、スパイス、花、果物、野菜などの換金作物が生産されています。
エチオピアの家畜保有数は、牛が3,500万頭、羊が1,140万頭、山羊が1,000万頭、鶏が3,800万羽など、世界一を誇っています。
淡水魚の年間養殖可能生産量は、45,000トンですが、現在はそのわずか20%に止まっています。
林業分野で可能性の高い投資品目は、ガムやインセンス(香料)などの他、木材用の大規模植林事業や、ゴム農園の開設などが挙げられます。
またエチオピアは蜂蜜生産量ではアフリカで第一位、蜜蝋生産では世界第四位に位置しています。国内には1000万箇所に及ぶ蜂巣コロニーや、800以上の蜂蜜工場があります。
食品加工産業
食肉、魚類や魚製品、果物や野菜、ディリ-プロダクトの加工や保存、また砂糖、醸成品、ミネラル水の生産や加工などが含まれます。
2. 生産業
生産業はGDPの7%で、5.3%の労働人口が従事しています。全体で145の国有企業そして大小643の民間企業が従事しています。
豊かな人的および自然資源を生かして、農業中心の経済体制から段階的に産業化を目指す、産業化戦略農業開発(the Agricultural Development Led Industrialization (ADSI) Strategy)の政策を基本にしています。
可能性の高い投資分野は、食糧・飲料関係、皮革及び皮革製品、繊維及び衣料、化学薬品や紙、建設用資材、治金などです。
3. 地下鉱物資源
エチオピアは、多くの地下資源鉱物の採鉱および開発有望地を有しています。グリーン・ストーン地帯は、世界で最も良質の金が発掘され、エチオピア政府は、すでに500メトリック・トン以上の金が埋蔵されていることを認めています。その他、タンタル、プラチナ、ニッケル、ポタジウムやソーダ灰も大量に埋蔵されています。
建築資材としては、大理石、石灰岩、ライムストーン、粘土、石膏、宝石の原石、鉄鉱石、石炭、銅、シリカ、ダイアトマイテ、ベントマイテなどが挙げられます。
また炭素物質埋蔵量としては、オガデン、ガンベラ、ブルーナイル、リフト・バレーの南面など4ヶ所で、石油、ナチュラル・ガスなどが埋蔵されています。
4. 観光
エチオピアはユニークな歴史や文化、またワイルドで自然溢れる景観、温暖な気候、多様な動植物群、そして世界的に重要な歴史的な化石の発掘場所などで有名です。またアフリカの魅力の一つでもある、人々の暖かい、真心込もるもてなしの心が溢れています。首都「アディス・アババ」より北方は、エチオピアの貴重な歴史史跡ルートとして知られています。最初の都「アクスム」、中世に栄えた都「ラリベラ」、ウークロのアルネガッシ・モスク、中世の古都「ゴンダール」、そして古い教会が現存している島々が点在するタナ湖など、世界からの観光客をお待ちしています。その他にも壁に囲まれた町「ハラール」、多くの野生動物や鳥類(エチオピア固有のものも多数)、そしてブルーナイルの源流である、壮大なティシサットの瀑布(滝)など魅力満載です。