2005年“愛知万博”に寄せて
2005年は、エチオピアそして日本にとって特別の年であります。それは両国間の国交樹立が五十周年の佳節を迎えるからです。また現在開催されている「愛知万国博覧会」に、参加国126の一つとして参加していることです。日本における万国博覧会への参加は、前回1970年に開催された“大阪万博”につづき2度目となりますが、今回は日本の皆様に、エチオピアの文化や伝統、そして歴史をより近く感じていただける機会となることでしょう。
人類発祥の地は一般的にはアフリカ、特にエチオピアであると言われています。その根拠として、350万年前に遡る、最も古くそしてほぼ完全な形を止めている人骨“ルーシー”の発見にあります。その“ルーシー”がアフリカ・パビリオン内のエチオピア館に展示されていますので、訪れる方は、その他の展示物、世界遺産に登録されているエチオピアの貴重な自然および史跡名所と合わせてご覧いただけます。さらにコーヒーの発祥国でもあることから、エチオピア館には豊富な種類のコーヒーの木や生豆(グリーン・ビーンズ)など、コーヒー文化の象徴である“コーヒー・セレモニー”のデモンストレーションを通して、色彩だけではなく香りや味覚も味わっていただけます。
エチオピア民族舞踊団が、5月14日(土)から24日(火)迄の10日間、愛知万博に参加するため来日します。舞踊団は、万博会場の「エキスポホール」で5月16日(月)に開催される“エチオピアン・ナショナルデー”で、また引き続き5月17日・18日には、「アフリカン・パビリオン」で、それぞれ公演します。
この他、エチオピアのパートナー・タウンである鳳来町で、また東京の江戸川区、また港区での公演も予定されており、この機会を通して多くの日本の皆様に、エチオピアの伝統舞踊に接していただきたいと希望しております。さらに2年前に来日した舞踊団と同じく、およそ50,000人が集う、5月21日(土)・22日(日)に日比谷公園で開催される“アフリカン・フェスタ”での公演も決定していただきました。前回大変多くの皆様に、エチオピアの伝統舞踊を楽しんでいただきましたが、今回も愛知万博会場へ、鳳来町へ、そして東京の各会場へと、ご参加ただきますよう、お持ちしております。
言うまでもなく、これらは全て日本の多くの友人、また後援者の皆様のご協力を賜り実現できるものです。この場をお借りしこれらご支援いただいた皆様、鹿島建設株式会社、三菱商事、丸紅株式会社、三井物産株式会社、豊田通商株式会社、また珈研社、ローズ・ド・サハラ、株式会社西遊旅行の各社に、衷心より感謝申し上げます。さらに愛・地球博(愛知万博)、鳳来町、日本国外務省、社団法人日本エチオピア協会、港区スポーツふれあい文化健康財団の皆様に、民族舞踊団招聘にお寄せいただいたご協力に対し、併せて御礼申し上げます。
愛知万国博覧会への参加、そして民族舞踊団の各地での公演に加え、国交樹立五十周年を記念する諸行事など、現在まで培われてきた日本・エチオピア両国間の歴史、さらに両国民の友好関係を、一層強固なものへと発展させ得るものと確信しております。どうか多くの日本の皆様が愛知万博その他での公演に参加され、本年が国交樹立五十周年の佳節を飾るに相応しい、忘れ得ぬ年となりますよう期待しております。
有難うございました。
コアング・トゥトゥラム・ドゥング
エチオピア駐日全権大使
ルーシーは愛知にいます
発掘された多くの遺跡や発見が、エチオピアこそ人類の故郷であることを確かなものにしています。人類の祖先“アウストラロピテクス・アファレンシス”または“ルーシー”は、現在350万才の女性です。身体の約40%を形成するほぼ完全に近い骨格が、1974年にエチオピアのアファ地域で発見されました。ルーシー、または(エチオピアの言語では)ディンキィネッシュは、それまで結びつきが見えなかった、猿から人類への進化の課程を確実なものにしました。ルーシーは、ユネスコの世界遺産に登録されています。
エチオピア連邦民主共和国・愛知万博国家委員会は、「ルーシー」を愛知万博会場のアフリカン・パビリオン「グローバル・コモン・ファイブ内、エチオピアン館」に展示するため、日本に運んでまいりました。エチオピア大使館は、日本そして諸外国の皆様に、“愛知万博2005”にご参加いただき、この機会に“人類の祖先”と是非とも会っていただきますよう、お待ちしております。
民族舞踊団が来日します
愛知万国博覧会参加のため来日する“エチオピア民族舞踊団”は、Hager Fikir Ras and Addis Ababa Municipality Theatres(ハゲル・フィキル、ラス & アディスアババ・シティの各劇場)に所属する13名です。
一行は有名な音楽家でジャズ作曲家でもあるMr. Mulatu Astatke(ムラトゥ・アスタトゥケ氏)に率いられ、5月14日に来日し、愛知万博会場、鳳来町、江戸川区、港区 そしてアフリカン・フェスタが開催される日比谷公園での公演を予定しています。
イギリスの“トリニティ・ミュージックカレッジ”で、クラリネットとピアノを、そしてボストンの“バークレイ・カレッジ”で作曲、編曲、また研究課程を収めた、ムラトゥ・アスタトゥケ氏は、伝統と近代的な感覚とを融合させた、魅力的な音楽を生み出しています。今回来日するその他のメンバーは、それぞれ5年から20年以上の豊富な経験を持ち、エチオピア国内はもとより、ヨーロッパ、中東、アメリカなどで、エチオピアの伝統舞踊・音楽を公演しています。
舞踊団講演予定
予定日 | 都市 | 会場 | 時間 |
---|---|---|---|
5月16日(月) | 愛知 | エキスポ・ホール | 11:00 14:00 |
5月17日(火) 5月18日(水) |
愛知 | アフリカ・パビリオン-グローバル・コモン5 | 14:00 14:00 |
5月19日(木) | 鳳来町 | 中央集会所 | 19:00 |
5月20日(金) | 東京 | 新宿ハーモニック・ホール | 19:00 |
5月21日(土) | 東京 東京 |
日比谷公園 アフリカン・フェスタ 江戸川区総合文化センター |
13:30-14:10(予定) 18:30 |
5月22日(日) | 東京 東京 |
日比谷公園 アフリカン・フェスタ 高輪区民センター |
14:00-14:50(予定) 18:30 |
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